阿波踊りの落とし穴
華やかで優雅、それでいて繊細な女踊り
その裏に隠された落とし穴を紹介
1 つま先
他の連の女性もそうなのか定かではないが、少なくとも我がくすのき連の女性は足袋の消耗頻度が高い。下駄も例外ではなく、ワンシーズンもつ人は”ちゃんと踊っていない”とみなされる。
1・2のリズムに乗り激しく踊るのだが、下駄を強くアスファルトにたたきつける為、体重プラス?が鼻緒の一点にかかり、鼻緒の根元が少々伸びてしまう。すると下駄から指先が出てしまい足袋が破けてしまうという仕組み。
しかし、本当の落とし穴はこれから。足袋が破ける分にはテーピングで補強すれば済む事なのだが、親指の爪が直接アスファルトに当たる。
血が出るだけでなく、爪が死んでしまう。回復するのに1年かかる。イタイ、イタイ!
2 髪型
女踊りの写真を撮ってくださる方の中に「うなじ」を好む方も少なくない。しかし、あの綺麗なうなじを作るのに更なる落とし穴がある。個人的な観点だが、髪型はピシッとしているに限る。前髪が出ていたり、後れ毛があっても美しくない。髪の毛という髪の毛を後頭部の高い位置でまとめるべきである。その作業において慣れるまでにかなりの時間と技術が必要となるが、出演依頼が増えるごとに、髪の毛達は意思に反した方向に引っ張られる。その中で、弱い者達は戦いに敗れ消えてゆく。つまり、気がつくとおでこが広くなっているのだ。これは、以外に深刻・・・
阿波踊りの真髄
まるで辛いばかりの阿波踊り
実際は楽しい事の方が多い為、辛くなんかない
1 笑顔
本場徳島の阿波踊りを見てつくづく感じた。どんなに綺麗な人がどんなに綺麗な踊りをしていても感動しない。踊りの魅力は笑顔だと言っても過言ではない、と私は主張したい。
踊りながら笑うというのはとても難しい。普通にしていても「怒ってる?」と聞かれてしまう自分にとって、踊り以上に困難を極めた。併せて体力の限界。最初は踊りながら笑顔になれるものを探した。子供や動物・・・
しかし、福祉施設で利用者のみんなと一緒に踊っている時にやっと気がついた。探すのではなく、自分が笑うんだと。彼らはこの踊りと、リズムを心から楽しみ思いのままに踊る。その笑顔といったら・・・鳥肌が立つほど感動した。そして気がつくと笑っている自分がいる。
踊っている人が楽しくなければ見ている人達だって楽しくないのだ。ここに行き着くまで随分と時間がかかったが、それが理解できたのが嬉しい。
2 連
連のメンバーにはさまざまな人がいる。老若男女、未婚、既婚などなど。いままでは、同年代の気の合う仲間とだけ行動をしていた。学校の部活動もさほど変わらない。
しかし就職すると、そうはいかない。意見の合わない人とも上手に付き合わなければならない。くすのき連ではリーダーがそれを取りまとめていてくれた。自分はただ楽しく、他人任せでただ踊っていた。
が、ある時、踊りの先頭を任される。「頑張らなければ」「期待に沿わねば」と気持ちだけが先走り、反発を食らう。全体を見る事が出来なくなっていた。ついには、何故自分ばかり・・・という気持ちにさえなっていた。
でも、連はそんな自分を温かく見守ってくれ、助言をしてくれたり、ときには叱ってくれた。年齢や環境の違いによる意見の相違も教えてくれた。まだまだ未熟だが、最も大切な事を教わっている。
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